外資系IT企業でのマーケティング職とは?どのような人が向いている?外資系ITで働くメリットも紹介!

外資系企業で働くことを夢見る方も多いのではないでしょうか。
特に、外資系IT企業に転職を考えている方・マーケティングがやりたい方は多く、憧れの仕事の一つとなっています。
しかし、外資系IT企業でのマーケティング職に就くためには特定のスキルセットやマインドセットが必要です。
この記事では、外資系IT企業でのマーケティング職について解説するとともに、適性や外資系ITで働くうえでのメリットについても解説します。

目次

監修

荒木大介

株式会社ARK 代表取締役社長/プレジデント・シニアコンサルタント
1998年~ マカフィー株式会社
2002年~ ベリタスソフトウェア株式会社 (現シマンテック) : アカウントマネージャー
2004年~ インテル株式会社 : セールスマネージャー
2013年~ 株式会社ARK : 代表取締役

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外資系IT企業にあるマーケティング職とは?

外資系IT企業のマーケティング職は、グローバルなビジネス環境の中で製品やサービスの価値を最大化し、市場での競争力を高める役割を果たしています。
ポストコンサル(コンサルティングファームの出身者)をはじめ、多岐にわたるマネジメントスキルを持つプロフェッショナルに人気がある仕事であり、誰もが知るような名だたる企業が活躍の舞台です。
経営企画やマーケティング領域での専門知識を活かしながら、激化する市場競争の中で事業を展開していくことは、非常にやりがいのある仕事であると言えるでしょう。

外資系のマーケティング職の概要

外資系IT、Web関連企業では、経営企画やマーケティングのプロフェッショナルが活躍するフィールドが広がっています。
IBM、SAP、アップルといった企業では、ポストコンサルなどのマネジメントスキルを持つ人材が重宝されており、これらの企業で働くことは、高度な専門知識とスキルを駆使して事業展開の成否を左右する極めて挑戦的な環境です。
競争が激化する中、事業展開のあり方が成功の鍵を握っており、その中で働くことは大きなやりがいを感じられるでしょう。

マーケティング職のおもな分類

マーケティング職には、プロダクトマーケティング、デジタルマーケティング、マーケティングオペレーションなど、複数の分野が存在します。
それぞれの分類には独自の役割と特徴があり、企業の戦略や目標に合わせて最適なマーケティング活動が求められます。
これらの分類を理解することは、マーケティング職を目指す上で重要であり、自分の興味やスキルに合った分野を選択することがキャリア形成の第一歩となるでしょう。

プロダクトマーケティング

プロダクトマーケティングは、製品の価値を市場に伝え、顧客に受け入れられるよう戦略を立てる職種です。
製品のメッセージやターゲットを深く理解し、マーケティング活動全体を指揮します。
顧客への提案資料やマーケティングコンテンツの作成も重要な業務であり、営業やエンジニア出身者がセカンドキャリアとして活躍する場もあります。

デジタルマーケティング

デジタルマーケティングでは、WEBサイトやリスティング広告、SNS広告などデジタルツールを駆使して製品やサービスを宣伝します。
企業によって部署の規模や取り組み方に差があるものの、多くの企業でその重要性が増している存在です。
デジタルマーケティングの分野では、以前に広告代理店やメールマーケティングのコンサルタントとして働いていた人が多く転職してきます。

マーケティングオペレーション

マーケティングオペレーションは、メールマーケティングのシステムや見込み顧客を管理するCRMなどのシステム管理や顧客データの管理を主な仕事とします。
マーケティングオペレーションの分野では、以前にマーケティングに関わる業務に従事していた人が多く、効率的なマーケティング活動の基盤を支えています。

マーケット・競合調査

マーケティング職において、製品開発やプロモーション戦略の策定だけでなく、マーケットや競合の調査も重要な役割を担います。
外資系企業の場合、国内にリサーチ機能を持つ企業もあれば、本社のリサーチ機能を利用する企業もあります。
この調査やリサーチを通じて得られる情報は、市場での競争力を高めるための戦略を立てる上で不可欠であり、営業企画やリサーチ会社での経験を持つ人がこの領域に転職することがほとんどです。

外資系マーケティング職で働くには?

外資系マーケティング職で成功するためには、特定のスキルセットが必要です。
コミュニケーション力、データ分析能力、語学力、そして論理的/戦略的思考が、その業務を効果的に遂行するうえで不可欠であると言えるでしょう。
これらの能力は、グローバルな市場で競争する外資系企業で価値を生み出し、キャリアを築くための基盤となります。

コミュニケーション力

外資系マーケティング職においてコミュニケーション力は、仕事を進める上で必要不可欠なスキルの一つです。
社内外の多様なステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを通じて、プロジェクトを前進させることが求められます。
この職種では、マーケティング戦略の立案から実行、そして結果の分析に至るまで、幅広い業務を担当します。
これらのプロセスを効果的に管理し、成功に導くためには、チームメンバーや他部署の同僚、さらには外部のパートナーや顧客と建設的な関係を築き、共通の目標達成に向けて協力する能力が不可欠です。
また、新しいアイデアや提案をわかりやすく伝え、他人の意見やフィードバックを受け入れる柔軟性も同様に重要とされます。
グローバルなビジネス環境においては、文化的背景の違いに配慮しながらコミュニケーションを行うことが求められるため、より高度なコミュニケーションスキルが必要とされます。
このように、外資系マーケティング職で成功するためには、戦略的な視点を持ちつつ、相手の立場に立って考え、効果的に意思疎通を図ることができるコミュニケーション能力が欠かせません。

データ分析能力

外資系マーケティング職では、データ分析能力も非常に重要なスキルの一つです。
市場の動向、消費者の行動、競合の戦略など、膨大な量のデータを解析し、有益な洞察を引き出すことが、効果的なマーケティング戦略を立案し実行するための基盤となります。
データ分析能力があるマーケターは、数字やトレンドを正確に読み取り、それを戦略的な判断材料として活用することができます。
具体的には、セールスデータの分析から顧客セグメンテーション、ROI(投資収益率)の計算、さらには予測モデリングまで、多岐にわたるデータ分析作業が求められます。
また、データを基にした施策の提案では、その背景にある論理を明確に説明し、他部門や経営層を説得する能力も同時に必要とされます。

デジタルマーケティングの領域では、オンライン上での消費者行動の分析に加え、SNSやウェブサイトの分析ツールを駆使して、より精緻な顧客理解とターゲティングを実現するための分析能力が重要視されています。
このように、データ分析能力は、外資系マーケティング職における意思決定の質を高め、競争力のあるマーケティング戦略を実現するための鍵となります。

語学力

外資系で働くには、高い英語力が求められると考えている方もいるのではないでしょうか。

ビジネス英語を身に着けた証左としてTOEICのスコアをあげることが転職のために必要と思い、準備している方もいるかもしれません。
ですが実際はTOEICのスコアばかりが求められるわけではないのです。確かにポジションによっては英語を日常的に使用することもありますが、日本人ばかりの部署に入る場合もありますし、ハイレベルな英語が求められない場合も多いです。

また、TOEICのスコアが高いことが生きた英語を示すことは完全には不可能です。スコアが高くともうまく話せない人もいれば、低いスコアでも頑張って話すことが出来る人もいるためです。TOEICのスコアを伸ばすことばかりを考えるのではなく、英語でコミュニケーションを取ることへの苦手意識を克服することを意識するとよいでしょう。

語学学習に対する積極的な姿勢や、実際のビジネスシーンでの使用経験なども、求職者が自身の価値をアピールする重要な要素となるのではないでしょうか。

論理的/戦略的思考

外資系マーケティング職においては、論理的かつ戦略的な思考能力が極めて重要です。

データベース操作の知識やプログラミング言語のSQLを使ったデータ分析スキルは、大量の市場データから有益な洞察を引き出し、効果的なマーケティング戦略を立案する上で非常に有用です。
また、マーケティングの未経験者でも、過去にアクセス解析やデータベースに関する知識を持っている場合は、そのスキルを活かしてマーケティングの分野で差別化を図ることが可能です。
さらに、企業が限られたリソースをどのように配分し、どのマーケティング活動に焦点を当てるかを決定する戦略的思考は、ブランドマネジメントや新規市場開拓において中核となります。
このような思考能力を持つマーケターは、変化する市場環境や消費者のニーズに柔軟に対応し、企業の持続可能な成長を支えるキーパーソンとなり得ます。
ビジネストレンドへの敏感さ、新しいアイデアへの好奇心、そしてそれらを実現するための戦略的アプローチは、外資系マーケティング職で求められる最も重要な資質の一つです。

外資系ITで働くメリットは?

外資系IT企業でのキャリアは、そのグローバルな環境と成長性の高い業界背景から、多くのプロフェッショナルにとって魅力的な選択肢です。
こうした企業では、革新的な技術に携わる機会が豊富にあり、高い給与水準や国際的な知見を得ることができるため、キャリアの成長と個人のスキルアップを目指す人にとって理想的な職場環境が提供されています。
さらに、多様性を重視する文化が根付いているため、異なる背景を持つ同僚との交流から新たな視点を学ぶことができるのも、外資系IT企業で働く大きなメリットの一つです。

給与水準の高さ

外資系IT企業で働く最大のメリットの一つは、その給与水準の高さにあります。
IT/Web業界は世界的に見ても成長が著しく、この傾向は今後も続くことが予想されます。
これにより、スキルと実績を持つプロフェッショナルには、高い給与を得るチャンスが広がっています。
外資系企業では、年功序列の概念に縛られることなく、実力主義で評価されるため、若くても上位ポジションを目指すことが可能です。
実際に、30代半ばから40歳で年収1500万円から2000万円を得ている例も少なくありません。
このように、外資系IT企業でのキャリアは、給与の面で大きな魅力を持っています。

広い知見を得られる

外資系IT企業での勤務は、最新の技術やイノベーションに直接触れることができる点で、広い知見を得る絶好の機会となります。
グローバルなプロジェクトに携わることで、世界の最先端技術やトレンドを学ぶことができるだけでなく、異なる文化や業界背景を持つプロフェッショナルと共に仕事を進める中で、多角的な視点や解決策を身につけることができます。
また、多様性を尊重する企業文化の中で、異文化間のコミュニケーションスキルを自然と磨くことができます。
企業によっては、世界各国からトップクラスの人材が集まるため、彼らとの交流を通じて、自分自身の視野を広げ、新たな発見や学びを得ることが可能です。
このように、外資系IT企業でのキャリアは、プロフェッショナルとしてだけでなく、個人としても大きく成長できる機会を提供してくれます。

まとめ

外資系IT企業のマーケティング職は、グローバルなビジネス環境で製品やサービスの価値を最大化し競争力を高める役割を担います。また、コミュニケーション能力やデータ分析能力、語学力、論理的思考力などのスキルが必要です。

外資系IT企業で働くメリットとして、給与水準の高さや広い知見を得られる点が挙げられます。IT・Web業界の成長性や多様性を重視する文化から、プロフェッショナルとしての成長だけでなく、個人としても大きな成長の機会があるでしょう。

外資系IT企業でのキャリアは、最新の技術やイノベーションに触れる機会も豊富であり、異なる文化や業界背景を持つプロフェッショナルとの交流を通じて、多角的な視点や解決策を身につけることが可能です。

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